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自宅で手軽に伝統工芸体験~株式会社能作編~ 鎚目キット – タンブラー

株式会社能作
2021/07/27

1916年に富山県高岡市で創業した老舗鋳物メーカー「能作」。 仏具、花器、茶道具からテーブルウェア、ホームアクセサリーまで錫(すず)を中心とした幅広い商品を生み出している会社です。

さらに「もの」をつくるだけでなく「こと」や「こころ」を伝えたいという想いから、工場見学や鋳物製作体験なども積極的に行われていて大人気!カンブリア宮殿などテレビでも特集され「踊る町工場」という書籍も発刊されています。

今回レポートをさせていただきます私、山田璃々子も以前から能作さんにとても興味があり、日本橋にある唯一の路面店「能作 コレド室町テラス店」にお伺いしました。

 

お店に行ってみました!

扉を開けると外の風に揺られて、ちりんちりん。真鍮の風鈴が出迎えてくれました。

見渡すとバリエーション豊かな素敵な商品が、たくさん並んでいます。見上げると、真鍮の照明が飾られているのも印象的でした。

 

錫を触った感触にびっくりしました!

何と言っても直営店の魅力は商品をすべて手に取ることができるところ。

100%の錫はとてもやわらかく、形状にもよりますが手で簡単に曲げられます。心地の良さに魅せられつい変形することに夢中になっていました。すると「ピキピキ」という音が微かに聞こえてきて「壊してしまったのではないか?」と焦ってしまいましたが、お店の方が声をかけてくださいました。

実は「ピキピキ」という音の正体は「Tin cry (ティン クライ)」と言い、曲がるときに錫の分子が擦れ合う音なのだとか。100%の錫だからこそ聞こえることのできた錫の鳴き声なのです。(「よかった!」と内心とても安心しました。笑)

さらに、お店の方に「今これがとても人気があるのです」といって紹介いただいた商品が「鎚目キット」です。この商品は職人の技を、ご自宅で体験し楽しんでいただきたいという想いから開発されました。

自分でハンマーで叩いて、世界に一つしかないオリジナルな模様のタンブラーを作ることができます。コロナ禍で家にこもることも多くなったことから、ストレス解消や精神を落ち着かせるためなど、購入する方が凄く増えているそうです。

 

「鎚目キット」を買ってみました!

これはとても面白そう!と、実際にどんな形で鎚目付けをするのかご説明いただきました。

鎚目付けをする際には、錫製タンブラーの内側にプラスチック製の製作用カップをセットし、タンブラーの底面を中心から外に向かって、側面を底から飲み口に向かって叩いていきます。この時の力の入れ加減で模様が変わり、どれだけ均等な力で打ち続けられるかがポイントになるようです。

職人さんの疑似体験を家でも手軽にできると知って、私も挑戦してみることにしました。

 

「鎚目付け」にチャレンジしてみました!

100%の錫はやわらかく、力を入れずに鎚目付けができるため、老若男女問わず楽しむことができそうです!そのやわらかさがゆえに、鎚目付けを始めると一発勝負。鎚の角度を誤るとそれがそのまま模様となるため、職人さんへの尊敬の念を抱かずにはいられません。

鎚目付けすること20分ほど。ついに、完成しました!世界に一つだけのオリジナルタンブラーの出来上がりです!

 

早速使ってみました!

私は普段、お茶畑を巡っているため、錫のタンブラーで日本茶をいただいてみることにしました。煎茶を淹れて氷とお茶を注ぐとあっという間に錫のタンブラーがひんやり!熱が伝導しやすいという錫の性質のおかげで、暑い夏でも美味しく冷茶をいただくことができました!

さらに、調べてみると、錫には水が腐食しにくい、風味がまろやかになるなど、抗菌作用とイオンの効果があるそうで、錫とお茶は相性がいいということがわかりました。

自分用にはもちろん、鎚目付け体験そのものを贈り物として届けるのもいいかもしれませんね。錫のタンブラーとともに、これからの暑い夏を乗り越えていこうと思います!

 

~ 参考リンク ~

・能作コーポレートサイト https://www.nousaku.co.jp/

・能作 コレド室町テラス店 https://www.nousaku.co.jp/shop/shop/coredo/coredo/

・鎚目キット – タンブラー https://www.shopnousaku.com/shopdetail/000000000907/

 

★レポーター 山田 璃々子 (慶應義塾大学環境情報学部3年)

「ミスミスターSFCコンテスト2021」エントリーNO.2 

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