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”志”を共有する酒蔵や飲食店とともに日本の酒文化の新たな価値と市場創造に注力

株式会社いまでや
2026/09/11

 

飲食店のブランド力・集客力の向上から、商売の繁盛をトータルで支援する「成功体験共有型営業」を強みとする卸売部門と、本店の千葉をはじめ、銀座、名古屋などで展開する小売部門、飛躍的な伸長を続ける海外輸出部門を軸に事業を展開。近年はさらに「商流のクラフト化」に合わせた、きめ細かな提案力の向上に注力。外商やインバウンド向けの市場も急拡大中だ。

これらの販売力を強みに、酒蔵・ワイナリーとの信頼関係も厚く、生産者に向けた付加価値提案はもちろん、世界に向けた酒文化の啓蒙や市場創造にも意欲的に取り組んでいる。一方、「販売店による新たな価値創造」として、日本酒のオリジナルビンテージに挑戦しているほか、2026年9月に東京八重洲に新旗艦店をオープン。「酒文化の発信拠点」としての機能を強化していく。

※「週刊ダイヤモンド」2026年9月19日・26日合併号掲載、会員企業クローズアップより転載

 

株式会社いまでや 取材こぼれ話

(事業の特徴・強み、企業姿勢や目指す世界観、八重洲の新店情報など)

 

市場の多様化に対応する「商流のクラフト化」の真意

いまでやの戦略において極めて重要なキーワードが「商流のクラフト化」だ。これは従来の大量生産・一律流通・価格競争を前提とした単一の卸ルートから脱却し、細分化・多様化する市場ニーズに応じて最適な供給ルートと提案手法をきめ細かく組み立てるアプローチを指す。

小倉社長は、特定の販売チャネルに依存する構造は経営上の大きなリスクであると指摘する。大衆居酒屋、中価格帯の飲食店、そして1人あたり数万円規模のトップレストランでは、求められる酒類や価値の文脈が全く異なる。

例えばトップレストランに対しては、自社で一定期間寝かせた日本酒や日本ワイン、仏RMシャンパーニュの独自「エイジング(熟成)」商品を提案し、他では手に入らない希少性と時間軸の価値を提供する。

 

 

一方で、個人富裕層やカード会員向けの外商ルート、さらには訪日外国人(インバウンド)向けアプローチなど、ターゲットごとに商流を明確に「区別」して展開している。

また蔵元(生産者)に対しても、原価に一律の利益率を乗せる従来のコスト積み上げ方式ではなく、ブランド価値に基づいた戦略的価格設定を提唱。流通と生産者が適正な利益を得て次の投資へ回せる仕組みを構築することこそが、多様化時代におけるサプライヤーの生存戦略であると捉えている。

 

 

飲食店を繁盛へ導く「成功体験共有型営業」

こうした商流を支える基盤が、食や酒に深いこだわりを持つ飲食店(質販店)をトータルでプロデュースする「成功体験共有型営業」である。単に注文を受けた商品を届けるだけでなく、店舗コンセプトに合わせたポートフォリオの再構築、酒器やメニューの提案、スタッフ向けセミナーの実施まで手掛ける。

さらに、精米歩合などの数字を競う従来の「スペック競争」は終了したと捉え、地域の風土(ローカリズム)や造り手のストーリーといった文化的価値を可視化した商品開発を蔵元と共に推進。飲食店のブランド力向上と繁盛を黒子として支えることで、蔵元・飲食店・酒販店の三者が共に成長する循環を生み出している。

 

酒文化全体の価値を底上げする「マーケットクリエイター」へ

直近の3月決算では売上高99億7,000万円を記録し、コロナ禍での落ち込みから急速なV字回復を遂げている。

売上の80%を占める飲食店向け卸で培われた提案力が同社の最大の強みだが、小倉社長が目指すのは、単に販売数量を追う大量消費型の規模拡大ではない。適正なインフレ率を見据えた年5〜7%程度の健全な成長と利益確保を掲げ、DX投資による生産性向上や多様な人材の積極登用を推進している。日本の酒文化全体の価値を底上げする「マーケットクリエイター」としての歩みを加速させている。

 

2026年9月10日「IMADEYA KAKU-UCHI TOKYO」開業

同社は2026年9月10日、TOFROM YAESU TOWER 1Fに新旗艦店「IMADEYA KAKU-UCHI TOKYO(いまでや 角打ち東京)」をオープンした。

 

 

この店舗は、従来の安く飲む「せんべろ」的な角打ちとは一線を画し、上質なお酒とおつまみで客同士の会話と交流が生まれる「体験型角打ち」をコンセプトに掲げている。提供するお酒を「日本のお酒だけ」に限定しているのも大きな特徴だ。

 

 

近隣のオフィスワーカーの憩いの場として日常的な需要を満たしつつ、インバウンド客などグローバルなニーズにも応え、単なる飲食・物販スペースにとどまらない「酒文化の発信拠点」としての機能を果たしていく。その先に見据えているのは、「角打ち(KAKU-UCHI)」を世界の共通語にすることだ。

 

物売りから「コト消費」へと領域を広げながら、日本の酒文化の新たな価値創造と市場開拓に挑み続けている。

 

会社概要

株式会社いまでや 代表取締役社長 小倉 秀一 氏

設 立:1962 年11 月
資本金: 1,000 万円
従業員数:243名
売 上:99億7,000万円(2026年3月期)

https://imadeya.co.jp/

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