自治体・業務用に特化。大容量・軽量・100&200V対応のポータブル蓄電池で急伸長
被災時の避難所や医療現場、防衛機関向けの非常用電源としての用途を中心に、近年では建設、撮影、イベントなど電源のない現場での日常用途にも裾野を拡大。「タメルラボ.」は国内最大クラスの蓄電容量で超軽量、100V・200Vもともに駆動可能なポータブル蓄電池として、独自の性能を確立。10年間無事故の安全実績も評価され、累計導入実績は4,000件を超えた。
使命に掲げるのは「(平時も有事も)エネルギーに困ることのない社会」の実現だ。新製品の開発、付帯サービスをスピーディに構築できることを強みに、今年11月からは国内生産にも着手。さらなる安全性と安定した供給体制を追求している。
自然災害の激甚化が進み、防災庁の新設など国策レベルの防災ニーズが拡大するなかで、求められる役割は一段と拡大している。
※「週刊ダイヤモンド」2026年7月18日・25日合併号掲載。会員企業クローズアップより転載
タメルラボ./取材こぼれ話(事業の特徴や強さの基盤、注力中のテーマ)
創業の原点:3.11の教訓と「エネルギーに困ることのない社会」
髙橋智也社長は、かつて省エネ事業(LED照明等)に従事していたが、東日本大震災後に被災地に照明を届けに行った際、現地には燃料式の発電機しかなく、燃料不足や騒音、排ガスの問題で室内では使えないという現実を目の当たりにした
この経験から、「一つのエネルギーに固執せず、室内でも安全に使える電気の備蓄」の必要性を痛感し、ポータブル蓄電池の設計開発に着手。11年前の2015年に初号機が完成した。同社は現在「有事も平時もエネルギーに困ることのない世界の創出」をミッションに掲げている。
「プロ仕様」を支える圧倒的な安全性と信頼の実績
一般消費者向けの製品が溢れる中、タメルラボは一貫して「プロ仕様」に特化している。
・国内最長「7年保証」:安価な製品が1〜2年保証であるのに対し、国内最長の7年保証を提供できるのは、設計と安全性への圧倒的な自信の裏付けがある。
・過酷な衝撃テスト:自衛隊や警察の基準に合わせ、1.5mの高さからの落下テストなど、第三者機関による破壊的な安全性試験を全機種で実施している。
・三元系リチウムイオン電池とBMS:エネルギー密度が高い「三元系」を採用することで、他社同容量品の約半分のサイズ・重量を実現した。「三元系」安全性が懸念されることもあるが、自社設計の高度なBMS(バッテリーマネジメントシステム)と保護回路により、高い安全性と軽量化を両立させている。
・11年間無事故の継続:製品化以来、重大事故ゼロを継続している。
強固な市場シェアと「燃料発電機との共存」
・高い信頼性への支持:自治体の避難所(全国800箇所以上)や自衛隊の駐屯地など、高い信頼性が求められる公共機関に深く浸透している。
・インドア対応の優位性:燃料発電機は一酸化炭素中毒のリスクから室内で使用しにくいが、蓄電池は「室内で安全・静音」に使用できる。
・裾野の拡大:近年はBCP対策だけでなく、建設現場での燃料発電機からの置き換え、撮影現場、イベント、ドローンの給電スポット、さらにはEV(電気自動車)の充電など、日常的なプロユース市場が急拡大している。
独自技術と戦略的なビジネスモデル
・特許技術「ダブルインバーター」:100Vと200Vを同時出力できる唯一無二の製品を展開しており、現場の多様なニーズに応えている。
・全国50社の代理店網:地場に強い「防災事業会社」や、オフィス什器大手との強力なネットワークを構築し、地域ごとの公共入札や医療現場へ深く食い込んでいる。
今後のビジョン・展開
・国内生産の開始(2026年内予定):サプライチェーンの安定化と「供給を止めない」という社会的責任を果たすため、中国との2拠点体制による国内生産をスタートさせる。
・「モノ」から「ソリューション」へ:製品の売り切りだけでなく、特許技術を活かした独自の配備サービスや、バッテリーの買取・回収といったストック型のソリューション展開も計画している。
会社概要
株式会社タメルラボ. 代表取締役 髙橋 智也 氏
設 立:2024年7月(事業開始 2015年)
資本金:500 万円
従業員数:9 名
売 上:3億2,000万円(2026年6月期見込)



