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土木領域での実績を起点に、新たな市場を切り拓く特化型ゼネコンとして急伸長

青木あすなろ建設株式会社
2026/07/10

機械土木のパイオニアとして歴史を受け継ぐ土木部門と、新たな事業領域の確立で躍進する建築部門を中心に事業を展開。特に後者の受注額は、直近2年間で2.5倍と急成長を遂げる。

「未来を切り拓くベンチャー」をコンセプトに、市場ニーズや社会課題を先取りして、新たな強みを創出していく経営スタイルが大きな特徴だ。土木領域では「未来の浚渫工事」を実現する水中施工ロボットの活用や、急傾斜地・大規模造成などの特殊施工で独自性を発揮し、建築領域では、データセンターやリモデル事業が伸長。得意に特化することで競争優位性を高めている。

その根幹を支えるのが、望月尚幸社長が推進する「エンゲージメント向上経営」だ。全社員との対話や制度の刷新などを通じて、やりがいとビジョンを共有する企業文化を育んでいる。

※「週刊ダイヤモンド」2026年7月18日・25日合併号。[ダイヤモンド経営者俱楽部] 会員企業クローズアップより転載

 

青木あすなろ建設/取材こぼれ話(事業の特徴や強さの基盤、注力中のテーマ)

 

特化型戦略による差別化

・大手ゼネコンと全方位で競合するのではなく、特定の得意分野にリソースを集中させ、他社には真似できない強みを持つ組織を目指している。

・現在、建築と土木の比率はおよそ6対4で、特に建築が伸長中。銀行などとの提携を通じた土地紹介や提案営業により、民間工事のほぼ100%を特命で獲得している。

・大手が手がけにくい「狭間」の領域に特化することで、高い利益率と希少性を確保している。

 

建築分野の柱:データセンターとリモデル

・データセンター: スーパーゼネコン出身の専門チームを擁し、中堅ゼネコンの中では圧倒的な強みを持つ。AIや自動運転の普及んど今後のさらなる需要拡大が期待されている。

・リモデル(フルリノベーション): 単なる修繕ではなく、建物の用途を変えるコンバージョンや、旧耐震を新耐震にする大規模改修に注力している。

・難易度の高い施工: 熱海や箱根などの「傾斜地」におけるホテル改修など、他社が敬遠する技術的に難しい案件を得意としている。

 

土木分野の強み:技術の継承と水中ロボット

・水中施工ロボット: ブルドーザー工事のパイオニアとしてのDNAを受け継ぎ、小松製作所と共同でAIアシスト機能を備えた最新の水中施工ロボットを開発。ダムの浚渫や港湾工事での活用を進めている。

・機械土木の再強化: 他社があまり行わない造成工事や傾斜地施工など、独自の技術を活かせる分野に活路を見出している。

 

人材戦略:スリランカ人材の積極活用

・高度専門職の採用: スリランカの理系トップクラスであるモラトゥワ大学と提携し、毎年優秀な学生を採用。全社員の1割近くをスリランカ人が占める。

・自社運営の日本語学校: 採用候補者に日本語や建築の基礎を教えるため、スリランカ現地に自前で日本語学校を設立し、教育から定着までをサポートしている。

・日本の強み(終身雇用)の活用: 海外でのプロジェクト単位の雇用とは異なる、日本の「終身雇用」という安定性を武器に、優秀な海外人財を惹きつけている。

 

組織改革と経営理念

・「エンゲージメント向上経営」: 社長就任後、社員と30回に及ぶ対話を行い、「未来を切り開くベンチャー」という長期ビジョンを策定。社員のやりがいや生きがいを重視した組織作りを行っている。

・「変への挑戦」と「利他の心」: 伝統を重んじつつも常に新しいことに挑戦する姿勢と、相手(次の工程や顧客)の立場に立って行動する「利他の心」を重視している。

 

会社概要

青木あすなろ建設株式会社 代表取締役社長 望月 尚幸 氏

設 立:1950 年9 月
資本金:50 億円
従業員数:1,018 名
売 上:910億円 (2026年3月)

https://www.aaconst.co.jp/

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